株主のみなさまへ
平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
太洋物産は自主独立を基本方針として、それぞれの分野における中核商品を持ち、これら専門商品を取り扱う貿易商社として事業展開しております。取扱商品は、食品原料である畜産物を主軸に、生活全般をフィールドとした「衣」「食」「住」関連資材全般に及びます。独自の経営戦略に立って、特定地域や分野で専門商社として最高峰を目指し、最小規模で最大のパフォーマンスを追求する「強い会社」を実現すべく社業を推進しております。
当社は、平成30年9月第78期事業年度におきまして、当社の主要商材である牛肉につきましては、現地生産国において依然価格が高騰しており、内外格差が少なくなったことから当事業年度末にかけ、主力の外食産業が仕入れに対し慎重な姿勢であったため売上高が伸び悩み、 また畜肉調製品の販売も低調に推移したため取扱数量・売上高とも減少しました鶏肉につきましては、ブラジルからの輸入量は一時落ち着いていたものの、 春先から夏場にかけて 国内相場の高騰を見込んだ輸入量の増加が上昇相場に水をかけ、 再び価格が低迷し始めたことから、販売が低調となり、取扱数量・売上高とも減少しました。加工食品につきましては、タイ産を中心に外食産業向けに堅調に推移し、取扱数量・売上高とも増加しました。
この結果、当第78期事業年度における売上高は 200億5千5百万円、 営業利益は 9千5百万円、経常利益は 1千6百万円、当期純利益は 9百万円 となりました。 第79期事業年度の課題につきましても、生じうるリスクに耐えられるような情報力と対応力の強化を図り、安定的な利益を出すことができる事業体制を確立することが 最優先の課題と考えております。
以上の状況を踏まえ、当社は次の基本方針のもと、全役職員一丸となって対処する所存です。
○ 利益率の向上と 安定的利益の確保
畜産物を中心とした当社基幹事業の中でも、一次加工品及び加熱加工品を拡大強化するとともに、当社が得意とする事業分野での営業活動を活発化させることで、利益率の向上と安定的利益の確保に努めます。
○ リスクの分散と回避
相場変動や商品リスクを分散・回避するために、実需に見合う数量・価格等の取り引きを行いながら、商機を逃さず 収益が確保できる仕組みの構築を目指します。
○ 機動的な資金の投入
商品の仕入れ 及び販売の管理・コントロールの徹底を図り、必要とする部門への機動的な資金の投入ができる体制構築を目指します。
○ 純資産の部の改善
純資産が 2億 8千8百万円であることから、想定外で生じうるリスクに耐える体制とするため、貸借対照表における純資産の部を盤石なものとすることに努めます。
以上の方針の下、以前から掲げてきました「シンカ」、すなわち、物事の意味を深く理解する「深化」、変化する環境に適応し変化し続ける「進化」、モノの本当の価値を示す「真価」 により、ヒト・モノ・情報 全てに対する関係性を「シンカ」させ、その関わりの追求から、品質の向上や新たな提案を生み出し、安定的な収益力の確立と、経営基盤の改善強化を図るとともに、現在の当社の置かれている環境を、絶好のノウハウ吸収の機会ととらえ、飛躍できる「強い会社」となるよう改革を図ってまいる所存です。
株主のみなさまにおかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
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